寝台列車で移動する良さって?
かつては日本全国を駆け抜けていた寝台列車ですが、今ではサンライズ出雲、瀬戸の二つしか走っていません。リゾート目的のものはいくつかありますが、普段使いの寝台列車がなくなっていくのは寂しい限りです。
中学生の頃は大阪と東京の間に走っていた寝台急行銀河に乗ったのを覚えています。21:30頃に大阪を出て朝6時台に東京に着くようなダイヤだったと記憶していますが、とても便利でした。
先日サンライズ出雲に乗車する機会があったので久しぶりの夜行列車を楽しめました。その際に改めて寝台列車の良い点に気がついたので、これらをご紹介してみたいと思います。
1.寝ている間に移動できる!?
まずは時間の無駄が省けるのが大きいと思います。
1日の仕事を終えてから乗車し、翌日の仕事前に目的地に移動できることになります。慌ただしく新幹線で移動して前日ホテルに宿泊して、と考えると寝台料金はリーズナブルです。しかもサンライズ東京着であれば朝7時に着きますので、その時間に東京駅にいれると後の移動もとても便利です。
2.日常から非日常へ。特別感を感じる移動体験!?
普段使いの通勤通学の乗客を見ながらゆっくりと横になって寛げるのも寝台列車の醍醐味です。在来線のホームの行き先表示で遠くの地名を見ると、非日常感が高まりますね。
新幹線だと改札口が違うので、改札の時点で非日常を感じますが、普段よく使っているホームから出発することで、日常が少しずつ非日常へと変わっていく特別な感覚を味わう事ができます。
早朝や深夜の時間帯から眺める見慣れた風景が、いつもとちょっと違う雰囲気に感じるのもそんな特別感ではないでしょうか。
3.適度な揺れや雑音でよく眠れる!?
列車の適度な揺れや線路の継ぎ目を通過するときの音が心地よい刺激となりよく眠る事ができます。静かすぎるところより適度な雑音があった方が眠りに落ちやすい方も多いのではないかと思います。
ただ実際には客室から車窓を眺めたり、ロビーで友人と談笑したり。寝台列車に乗っているという高揚感が勝ってなかなか寝付けない、という方も少なくないかもしれませんが。
移動時間を楽しむことも旅の醍醐味
残念ながら寝台列車はここ数年でほとんどが姿を消してしまいました。
新幹線や高速バスの全国的な普及も要因だと思いますが、移動手段としてだけでなく、移動時間を楽しむという点では寝台列車の右に出るものはないと個人的には感じています。
移動時間を楽しむこともまた旅の醍醐味です。
今までは速く移動することや安く移動することが優先されてきましたが、これからは快適に、そして移動そのものに特別感や高揚感を感じる寝台列車のような「移動体験」の価値も再発見されてくるのではないでしょうか。
そのためにもぜひ今後も寝台列車には活躍し続けて欲しいものです。
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