旅に出たくなる雑学

日本神話の世界|黄泉平坂 〜あの世への入り口!?〜

墓石のルーツ!? 黄泉平坂とは?

島根県の東に黄泉比良坂(よもつひらさか)と呼ばれる場所があります。

ここはこの世とあの世の境界とされている場所です。

神代の時代イザナギとイザナミという夫婦神がおられ、この神様が日本の国土を産み、続いて多くの神様を産んだとされています。

しかしながら火の神様を産んだ際にイザナミは大火傷をして命を落としてしまいました。

夫であるイザナギは嘆き悲しみ、妻に会いたくて黄泉の国を訪れます。

そこで妻イザナミの眠る扉をたたき、帰ってきてくれるように懇願すると、イザナミは黄泉の国の神様に相談してみるから少し待って欲しい。ただし扉の中は絶対に見ないようにと答えました。

しかし待てど暮らせど一向にイザナミが出てこないので、痺れを切らしたイザナギは扉を開けて中に入ってしまいます。

そこには土に帰ろうとしている変わり果てたイザナミの姿があり、あまりの恐ろしさにイザナギは一目散に現世目指して逃げ出します。

約束を破り姿を見られたイザナミは怒り、鬼たちにイザナギを追わせますが、イザナギがぶどうや筍、桃を投げると鬼たちは食べるのに必死になり役に立ちませんでした。

そこで最後はイザナミ自身が追いかけてきますが、イザナギはなんとか現世まで戻り、大きな岩で黄泉(よみ)の国とつながる穴を塞ぎました。この時に使った岩を千引岩(ちびきいわ)とよび、これが墓石のルーツだとする説もあります。

この地が黄泉比良坂として伝わる場所です。

神話ゆかりの場所|島根県松江市東出雲町

さほど山奥でもないのですが現地は独特の空気感に包まれています。

ここでは亡くなった方に手紙を送れるように便箋と投函箱が用意されていて、今でもこの世とあの世を繋ぐ場として大切にされています。

島根県松江市東出雲町揖屋2407

神話を辿る旅に出るのはいかがでしょうか?

関連記事

  1. 懐かしさと新しさがバランスよく共存する尾道の魅力
  2. 歴史を歩く#4|280種類も確認されている薬草の宝庫。伊吹山の歴…
  3. 食事がもっと楽しくなる “基本味” の話…
  4. 森と水とロマンの鉄道|JR東日本 磐越西線
  5. 福男選びで有名な十日戎の開門神事とは?|西宮神社
  6. 北の玄関口「上野駅」を彩った寝台列車
  7. 各地の風習を楽しむ|雑節の半夏生に食べる蛸と鯖。その理由とは?
  8. 昭和の鉄道旅を辿る|碓氷峠と峠の釜飯

おすすめ記事

歴史を歩く#2 |江戸時代からの風習が関係している!?名古屋のモーニング

名古屋の食文化となったモーニング食文化の豊かな名古屋には味噌カツ、海老フライ、ひつまぶし、…

欲しい切符を手に入れる方法|購入確率を上げるには?

この記事の要約販売開始日(乗車日の1ヶ月前の同日午前10時)に購入すると確率が高くなる前の…

芭蕉の健脚を支えた、脚の疲れをとるツボ「足三里」

股引の破れをつづり、笠の緒付けかへて、三里に灸すゆるより、松島の月まづ心にかかりておくのほそ道 -…

JR切符の基礎知識① 運賃と料金について

JRの切符には色々なルールがあります。これらを知っておくとお得に旅ができることも少なくありません。…

湯治の旅へ出よう。源泉掛け流しのススメ

江戸時代は自由な移動が制限される中、「湯治」を目的とした移動であれば通行手形が出やすかったといわれ…

各地の風習を楽しむ|雑節の半夏生に食べる蛸と鯖。その理由とは?

雑節の一つ「半夏生」半夏生(はんげしょう)をご存知でしょうか?これは夏至の11日後…

烏山線の旅

久しぶりに乗車目的の旅に出ることができました。今回は栃木県内を走る烏山線に乗ってきました。宇都宮か…

森と水とロマンの鉄道|JR東日本 磐越西線

森と水とロマンの鉄道磐越西線は福島県の郡山から会津若松を経由して新潟県の新津まで伸びる全長…

知ってお得に旅しよう!|JR特急の乗継割引について

JRには知っていると得する運賃や料金のルールがあります。今回は新幹線、寝台特急と在来線特急の乗り継…

地域の食文化を知る|八丁味噌について

日本各地で様々な種類の味噌が作られていますが、愛知、岐阜、三重では豆味噌が好まれています。…

旅を快適に

  1. 烏山線の旅

旅先のからだケア

旅に出たくなる雑学

PAGE TOP