旅に出たくなる雑学

地域の食文化を知る|八丁味噌について

日本各地で様々な種類の味噌が作られていますが、愛知、岐阜、三重では豆味噌が好まれています。

大豆そのものを麹化し、塩と水だけを加えて熟成するのが豆味噌ですが、中でも愛知県岡崎の八丁味噌がよく知られています。

八丁味噌の名前の由来は、徳川家康の生まれた岡崎城から西へ八丁(約870m)の距離にある八丁村(愛知県岡崎市八帖町)です。この八丁村で早川家と大田家の二軒が味噌を作っていました。現在も早川家は『カクキュー』、大田家は『まるや』の屋号で営業しています。

八丁味噌は八丁村のすぐ側を流れる矢作川の恩恵を受け発達してきました。舟運を利用出来たおかげで原料の大豆や塩の仕入れが容易に出来、出荷にも便利でした。また、矢作川の伏流水も醸造に適していました。

土地の気候は湿潤で腐敗しやすい環境でしたが、だからこそ創意工夫を重ね、極力水分を少なく仕込み、濃厚な味噌を作り出しました。保存性に優れていたため三河武士の兵糧としても重宝されました。円すい型に石を積む伝統の技法が今も使われています。

実際に食べてみると濃厚さに加えて少し酸味や苦味があるのが特徴的でした。

『カクキュー』では食事もできますので、本場の八丁味噌を味わってみてはいかがでしょうか?

関連記事

  1. 歴史を歩く#3 |昔は川だった!?東京都に多く存在する暗渠を巡る…
  2. 子供の時から鉄道好きで良かった3つのこと
  3. 東北地方に残る民間信仰「オシラサマ」をご存知ですか?
  4. 1日2往復。国鉄特急色の381系やくもが復活
  5. 歴史を歩く#4|280種類も確認されている薬草の宝庫。伊吹山の歴…
  6. 歴史を歩く#5|酒問屋で賑わいをみせた江戸の新川の今と昔
  7. 在来線の旅|越美北線
  8. 伝承の足跡を辿る旅|三種の神器にまつわる徳島の地名や伝承

おすすめ記事

歴史を歩く#3 |昔は川だった!?東京都に多く存在する暗渠を巡る旅

全国各地には下水道の水路になったり、埋め立てられたりしてなくなった河川があります。特に東京都はその…

.local|新しい働き方で生まれる「関係人口」の可能性

テレワークや、コワーキングスペースの活用が企業に浸透し始める中、コロナ禍を体験し、ワー…

国鉄時代を今に伝える#1|非電化区間を駆け抜けるタラコ色。キハ40とキハ47

現役の国鉄型車両JRが発足したのが1987年の春です。それ以前の国鉄時代に走ってい…

実は下りの方が負荷が高い!?旅先の坂道を楽しむための膝のエクササイズ

旅先ではいつも以上に階段や坂道の登り降りをする機会も多いと思います。平地を歩くのとはまた違った負担…

国鉄時代を今に伝える#2 |ヘッドマークが懐かしい!伯備線 381系特急やくも

かつて日本全国を様々な愛称の特急列車が駆け抜けていました。クリーム色の車体に赤のラインで統…

民話の故郷を訪ねて|岩手県遠野

岩手県遠野は民話の故郷としてして知られています。かつてこの地出身の佐々木喜善が語った現地に伝わる話…

欲しい切符を手に入れる方法|購入確率を上げるには?

この記事の要約販売開始日(乗車日の1ヶ月前の同日午前10時)に購入すると確率が高くなる前の…

2021年3月13日ダイヤ改正の内容とは?|JR東日本編

2021年3月13日にJR東日本のダイヤ改正が実施されます。新型車両の投入が進み、移動は快…

乗り物酔い対策に。乗り物酔いに効くツボ

薬を使わずにできる乗り物酔いの対策を二つお教えします。1.手首のツボを押す手首のし…

子供の時から鉄道好きで良かった3つのこと

小さい頃に鉄道が好きになっても歳を重ねるにつれて大半の人は興味が薄れてくると思いますが、逆に興味を…

旅を快適に

  1. 烏山線の旅

旅先のからだケア

旅に出たくなる雑学

広告

PAGE TOP