旅に出たくなる雑学

歴史を歩く#2 |江戸時代からの風習が関係している!?名古屋のモーニング

名古屋の食文化となったモーニング

食文化の豊かな名古屋には味噌カツ、海老フライ、ひつまぶし、きしめん、手羽先、台湾ラーメンなど名物は数多くありますが、モーニングもその一つでしょう。

名古屋のモーニングが全国的に知られるようになったのは現在は全国に展開しているコメダ珈琲のおかげでしょうか。

今から10年ほど前の2010年頃に名古屋近くの友人宅に泊まった時に朝から喫茶店に行ったのですが、コーヒーを頼んだだけなのに食パンにあんこ、味噌汁までついてきてびっくりしたのを覚えています。

なので当時は全国的には名古屋のモーニングはさほど知られていなかったのではないかなと思います。

江戸時代からのお茶を嗜む風土との融合

名古屋のモーニングの発祥は昭和30年頃と言われています。その起源に関しては諸説あるようですが、工場に商談に来た人が、工場の中だと機械の音がうるさいので近くの喫茶店で話をしていた時にコーヒーだけでなく、少しつまめるようなものを提供したのがモーニングの始まりだと言われています。

当初はコーヒーとゆで卵、ピーナッツが提供されていたそうです。名古屋ではなく近隣の一宮や豊橋から始まったと言われています。その後多くのお店が競うようにそうしたサービスを提供するようになって、今に至ってる訳ですね。

また、もともと名古屋はお茶文化が盛んだった事もモーニングが根付いたことと関係しているかもしれません。

江戸時代にこの辺りを治めていた尾張徳川家は芸事に熱心で茶道が盛んでした。そのため戦前くらいまではどこの農家にもお茶の道具があり、休憩時間に一服していたそうです。そうしたお茶に親しむ風土が喫茶店文化やモーニングの発展につながったとも考えられています。

名古屋近辺を訪れた際は是非どこかの喫茶店でモーニングを楽しんでみてはいかがでしょうか?

関連記事

  1. 歴史を歩く#5|酒問屋で賑わいをみせた江戸の新川の今と昔
  2. 全長5km。わずか7分足らずのミニ路線|美濃赤坂支線
  3. 歴史を歩く#3 |昔は川だった!?東京都に多く存在する暗渠を巡る…
  4. 日々の平穏を願う風習|キジ車
  5. 現役で走る国鉄時代の車両 キハ185系
  6. 北の玄関口「上野駅」を彩った寝台列車
  7. 神話を辿る旅|美保神社
  8. 歴史を歩く|平泉の義経と芭蕉 〜 兵どもが夢の跡

おすすめ記事

出雲街道を行く

”出雲街道”とはかつて姫路から出雲を中国山地を越えて結んだ約250kmにわたる旧街道です。播磨国(…

地域の食文化を知る|八丁味噌について

日本各地で様々な種類の味噌が作られていますが、愛知、岐阜、三重では豆味噌が好まれています。…

湯治の旅へ出よう。源泉掛け流しのススメ

江戸時代は自由な移動が制限される中、「湯治」を目的とした移動であれば通行手形が出やすかったといわれ…

各地の風習を楽しむ|雑節の半夏生に食べる蛸と鯖。その理由とは?

雑節の一つ「半夏生」半夏生(はんげしょう)をご存知でしょうか?これは夏至の11日後…

歴史を歩く#1| 江戸を席巻した下り酒。灘五郷の日本酒

1300年頃から続く酒どころ西郷、御影郷、魚崎郷、西宮郷、今津郷の五つからなる灘五郷は清酒…

重要なのは振り子の原理!?旅歩きに最適な靴とは?選び方のご紹介

旅先でしっかりと歩き回るには、目的に適した靴を選ぶことが重要です。歩きやすい運動靴であれば何でも良…

歴史を歩く#2 |江戸時代からの風習が関係している!?名古屋のモーニング

名古屋の食文化となったモーニング食文化の豊かな名古屋には味噌カツ、海老フライ、ひつまぶし、…

歴史を歩く|平泉の義経と芭蕉 〜 兵どもが夢の跡

全国各地を旅した松尾芭蕉。中でも有名なものが奥の細道の際に東北から北陸を廻った旅です。中尊…

食事がもっと楽しくなる “基本味” の話|旅先のお酒と料理を楽しむ

旅先ではその土地の郷土料理や地酒に出会うのも楽しみの一つではないでしょうか。最近では「吟醸…

芭蕉の健脚を支えた、脚の疲れをとるツボ「足三里」

股引の破れをつづり、笠の緒付けかへて、三里に灸すゆるより、松島の月まづ心にかかりておくのほそ道 -…

旅を快適に

  1. 烏山線の旅

旅先のからだケア

旅に出たくなる雑学

広告

PAGE TOP