旅先ではその土地の郷土料理や地酒に出会うのも楽しみの一つではないでしょうか。
最近では「吟醸酒」や「純米酒」などに注目が集まり、流通されていることが多いですが、地元ではお祭りなどの祭事や、昔から普段の食事のお供に、日常的に飲まれることを目的とした「普通酒」と呼ばれるタイプが流通し、親しまれているそうです。
そういった各地で流通されているお酒は、その土地の料理と長く親しまれてきているもので、相性が良いと言われています。
ちなみに、酒蔵の技術力の高さを表現するための鑑評会向けの日本酒というものもあるそうです。
基本味の5つ
味覚は基本味と言われる”塩味”、”苦味”、”酸味”、”甘味”、”旨味”の5種類あると言われています。”辛味”は味覚ではなく、”痛覚”のカテゴリに入り、”渋味”は”触覚”のカテゴリ入るそうです。
お酒に限った話ではないのですが、美味しいと感じるのはこの五味のバランスがよい状態と言われています。
メインの食事に足りない味覚を補う目的でお酒を組み合わせるとバランスを整え、よい組み合わせになります。同様に、好きなお酒を楽しむ時にもこの味覚のバランスを意識して食事を選ぶとよい組み合わせとなります。
例えば、ワインは、基本味で表現すると”酸味””や苦味”が強いので、”旨味”と”塩味”の強いチーズがよく合うと言われています。フランスではマリアージュと呼ばれていますね。
お酒によって、お刺身に合うものや、塩辛いものに合うもの、焼き鳥に合うものなど違いがあるのは、銘柄によって味覚の構成に違いがあるからです。
とはいえ、料理もお酒も旨味や甘味の強い組み合わせが美味しかったり、組み合わせを意識しても何か物足りなかったり。嗜好の楽しみなので、組み合わせの好みは人それぞれだとは思いますが、味覚の基本を知ることで楽しみ方の幅も広がるのではないでしょうか。
酒の五味
ちなみに、基本味の5つではなく、日本酒の味を表現する「酒の五味」というものもあります。これは甘味、酸味、辛味、苦味、渋味の5つで表現され、ここで言われている辛味は、キレ味のことで、渋味はアルコール度数や酸度が強い時に感じる渋味のことのようです。
旅先ではその土地のお酒と料理を
冒頭にも触れましたが、昔から地酒はその土地の料理に合うように作られていると言われています。
普段、フルーティーだったり、吟醸香の強いお酒が好きな方も、旅先の料理に合わせて、その土地のお酒に挑戦してみたり、料理とお酒の組み合わせを考えて楽しんでみてはいかがでしょうか。